2019年7月8日

無事に成功を収めたG20サミットですが、一般庶民に恩恵はあるのか、といった疑問が投げかけられています。

一部のマスコミやコメンテーターの方々はG20によって大阪の街と府民は不便な暮らしを強いられただけで、デメリットしかない政治的なイベントだったと論じています。

確かに前代未聞の大型な政治イベントであり、警備のために大阪の街は普段とはまるで違った状況に置かれました。

大動脈の道路が一時的に封鎖され、物流業界や府民の移動には大きな影響が出ました。

しかし一方で道路封鎖に関する告知は非常に前から告知されており、テレビCMや市民向けのペーパーや説明会などで丁寧に周知徹底されていました。

総理大臣が大阪の街まで、サミットによる規制が行われ不便な暮らしを強いる事になる旨を知らせに訪れる等、情報伝達は良い意味でお役所仕事ではありませんでした。

府民の間ではG20サミットを歓迎するムードが強く、当日その前後、確かに不便な一面はあったものの非日常感をむしろ新鮮に感じ、好意的に受け取る市民の姿が目立ちました。

一部のマスコミが指摘するように、府民が迷惑を感じて憤慨した、といった事案はなく、サミットによる経済効果に喜ぶ人々の姿がありました。

更にG20サミットの恩恵は今後も一定期間継続すると見られています。

各国の記者へのおもてなしは大変好評であり、例えば無料で飲食が出来るメディアセンターで用意された日本酒やたこ焼きや串揚げなどは、諸外国のジャーナリストに喜ばれ、大阪のグルメが文字通り世界に受け入れられたのです。

ジャーナリストに提供した料理はそのまま各国のメディアや記者のSNS等を通して、自国へと伝えられます。

今までは若干日本食の中でもマイナーだった大阪系のグルメが、欧米諸国とアジア諸国に向けて配信され、実際に多くの外国人がたこ焼きや串揚げに関心を寄せており、今後は大阪のグルメを求めて外国人観光客の増加が望めます。

先のG20は大きなトラブルや事故、そして政治的な対立などもなく、極めて穏便に終わりました。

超大型の政治的なイベントを安全に開催する事ができた街、それは非常に大きなステータスとなるのです。

要するにセキュリティが行き届いており、治安は極めて良好であり、美味しいグルメや外国人を歓迎するサービスが随所に揃っていることの証拠です。

特に大阪の治安の良さと暮らしやすさ、更に観光サービスの質は近年各国のガイドブックでも話題になっており、サミットを無事に完結させられた街として諸外国の新聞やテレビで報じられる事で、より一層の説得力がそこに加わります。

単純にサミットを開催した街という事で大阪の名前は世界各国へと浸透しました。

京都や東京などに加えて、大阪の街が外国人観光客の間で話題になれば、当然インバウンド消費が増加します。

今後IRの建設や万博など多種多彩なイベントが目白押しになっており、今まで以上に外国人観光客と外資系企業の数は府内に増えています。

ホテルやレジャー施設や飲食店は勿論の事、インバウンド消費によって百貨店やショッピングモールやタクシー、バスやコンビニエンスストアや家電量販店などの利益が増加するのです。

当然そこで働く人々にも恩恵は波及し、今度はその家族や子どもたちもまた恩恵を受け、府内全体の所得増加と個人消費の増加が期待されます。

外国人観光客や外資系企業が起爆剤となり、大阪の街の消費が活性化すれば当然経済効果は府民全体へと波及し、景気の好循環が生まれるのです。

一見すると庶民と無縁に思えるサミット開催も、じわじわとその恩恵は持続し、求人が増加したり新しいビジネスや施設が誕生する等、間接的に市民の懐が改善する引き金となり得るのです。